インプラント:骨が足りない場合(GBR;骨造成とは?)
お知らせ
健康な歯でしっかりと咬む事ができるのは、歯の根が硬い骨に支えられているからです。
歯を失った場合に歯を再建する一つの方法としてインプラント治療があります。
これはチタン製のスクリューを歯槽骨に埋入することで、天然の歯と同様に骨に咬む力を支えてもらい、しっかりと咬む事が可能になる治療です。
http://www.nambu-dental-clinic.jp/services/implant/(インプラントについて)
このインプラントのスクリュー部がしっかりと咬む力を受け止めるためには、これの長さや幅以上の歯槽骨が無くてはいけません。
ですが、歯を抜く原因となる病気ではこの歯槽骨が失われていく事が多く、抜歯をして治った骨だけでは足らない事がよくあります。
歯根の外部吸収に伴う化膿で骨が失われました。
この写真の方は、右下に4本の歯を3本の歯根で支えるセラミックブリッジ治療を以前に通院されていた歯科医院にて受けておられました。
支える3本の歯根のうち、1本だけ歯の根が炎症を伴って壊されてしまう、歯根吸収という病気にかかっており、感染して化膿していました。
長く使ってこられたブリッジですが、残念ながらこの歯の抜歯が必要となり、ブリッジを外すこととなりました。(この様に、ブリッジは支える歯に1本でも不具合が生じると、全てやり直さなければいけないというデメリットがあります。)
患者さんと相談の後、抜歯をする部位と、元々歯根がなかった部位の2本分はインプラント治療を、残った2本の歯は新しく被せ物を被せる事となりました。
骨が足らなくてもインプラントは可能です。
抜歯後、仮歯を入れて数ヶ月間骨の治りを待ちましたが、術前のCTによる診査にてインプラント予定部位の骨が薄い事が判明しました。
元々インプラント治療を希望される前にこの可能性についてはお伝えしており、予定通り、骨を増やすGBRという処置を併用してインプラントを入れていく事になりました。
図のように、治った薄い骨に2本のインプラントを正確な位置に入れた所、骨に覆われるべきスクリュー部が丸見えになりました。(計画通りです。)
そこで、露出部に人工骨と人工膜を用い、傷を治す過程でご自身の骨が作られる為のスペース作りを同時に行いました。これをGBR(骨造成)と言います。
何も移植せずに歯茎で露出部を覆うと、歯茎と骨の治りのスピードの違いにより露出部は薄い歯茎で覆われてしまいます。人工骨や人工膜は、これがくっつく事を目的に移植されるのではなく、最終的には移植部周囲にあるご自身の骨の細胞が、歯茎の細胞に邪魔されず、ゆっくりと骨を作っていくための陣取りの目的で使用されるのです。
新しくできた骨でインプラントが被覆されました。
術後は4ヶ月程度の期間、仮歯を入れて骨が作られるのを待ち、CTを撮影して評価をしました。
術後4ヶ月のCTではインプラントのスクリューの露出部に白い塊が認められました。(緑の丸で囲まれた部分)これにより、予定通り骨が作られつつある事が確認できた為、追加の骨移植や歯肉移植を行い、インプラントスクリューに歯をつけられる様にしました。
磨きやすく、自然な状態に仕上がりました。
この写真は治療終了時の写真です。
ブリッジの時よりも磨きやすく、周囲のご自身の歯との違いがわかりにくく、綺麗に仕上げる事ができました。
患者さんにも大変満足していただけました。
この様に、当院では様々な難易度のインプラント治療を基本に忠実に安全に行っております。
インプラント治療をご希望の方は、ぜひいらしてください。お待ちしております。
院長 南部 洋郎(なんぶ ひろお)
大阪大学 歯学部卒
(公社)日本口腔インプラント学会認定 口腔インプラント専門医
(所属歯科医師数が日本で最大の歯科医学会の正式な専門資格です。インプラントを扱う歯科医師は多いですが、この資格を持つ歯科医師は全国の歯科医師総数の2%未満です。知識や技術はもちろん、数々の条件、試験の中で、他の専門医から見て、他の歯科治療全般を含め、妥当なインプラント治療ができているかどうかを実際の治療例で試されます。)
詳しくはこちら→https://min-implant.jp/doctor/#pref25
南部(なんぶ)歯科医院
地下鉄烏丸線「北山」駅下車東へ徒歩5分。
無料駐車場5台完備。
075-202-4028
ご予約→http://www.nambu-dental-clinic.jp/contact/